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タイトル 書評への感想です
本文  『多文化主義社会の到来』書評欄を読ませていただきました。
 しかし、日本を「ほとんど同化主義に近いもの」とする結論部分は、いまや相当にナンセンスではないでしょうか。
 たしかに、相変わらず「日本は単一民族」と言っている人もいますが、いま厄介なのはむしろ、「白人」的なものに同化しようとする人種差別的な実践が、日本社会のなかにあからさまに遍在しているにもかかわらず、この種のアジア的な白人崇拝=オクシデンタリズムについて批判する発想が非常に乏しい、ということであり、旧来の「同化」批判とそこからの脱出はすべてOKに終始してしまうために、白人的なものへの「同化」という人種差別的な実践については思考停止したまま、という状況にあるのでは。
 たとえば、戦後間もない頃の「パンパン」と同じようなことをしている「女」たちが、いまや巷にあふれていることは、都市近郊に住んでいる人であれば、誰でも知っていることでしょう。最近は社会学や法学、文化理論の分野でも、ああいった現象についてクリティカルに論じるものがようやくでてきましたが、日本を「同化主義」などというカテゴリーでくくるのは、こういった現象を考慮すれば、ナンセンスであることは明らかでは?
 たとえば、上記書物と同様にオーストラリアを事例としたG・ハージの『ホワイト・ネイション』は、書名が示しているように、まさに「白人化」批判でもあるわけですが。
 ただ、『ホワイト』などというカタカナ語にしてしまったために、インパクトが薄れていますが、同タイトルが言わんとしているのは、たとえば『白人化する国民』の醜悪さでしょう。
 日本社会もそのようなクリティックをもっと必要としているはずです。

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